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 読み終わりましたんで、ちょいと語ります(笑)。

以下、要『台湾論』也。

 まず、小林よしのり氏が親台湾であることは確かなようで、多くの読者に台湾を見て欲しくて、あの様に表現し、返して、「日本人のアイデンティティー
とは何であろうか?」と、問い掛けたかったのであろうと思います。
 ですが、前にも言ったとおり、この人は漫画での表現になれており、ただ単に読み流すと”全てが真実”であり、人によってはこれが”真実の全て”だ
と思い込んでしまうかも知れない危険性を持っています。
 ”ノンフィクション”を売りにする漫画の怖いところ。
小林よしのり氏の『ゴーマニズム宣言』は、氏が自分で調べ、歩いて確認した事を基にして描かれているのは確かです、が、それは氏の視点という一
面的なものでしか無く、必ず『読者が自分で裏をとる』事が重要です。

 まず、後書きでしつこく言われている「台湾人は親日的である」と言うこと。
これは、本省人(戦前からの台湾人)に限ったことで、外省人(蒋介石と共に大陸から渡ってきた人々)は違います。
例えば、本省人のタクシー運転手に親切にして貰った女性が、警戒心を持たずに外省人のタクシー運転手の家に誘われ、「非常に残忍な殺され方を
した」と言う話がある雑誌に載っています。そう語った蔡徳本さんという方は「ここまで極端ではないにしても、本省人と外省人という族群の差異、価値
観とか、生き方とかの違い」があると指摘しています。

また、親日派である李前総統が訪日を拒否されてしまったこともあり、対日政策は、”親和”より、中国や朝鮮のような”糾弾”の方がよいのではない
かとの意見が強まっているらしいです。
何と言っても、個人が親日であることに利点はなく、外省人からの攻撃を受けるだけの状態なのは確かですから。
他にも『台湾論』の内容に対する不審点として。
国民党についても、まるで諸悪の根元の様な言われ方をしていますが、現在、李前総統の努力によりずいぶんと変わってきているとのこと。
『台湾論』では李前総統がよく取り上げられているにも関わらず、国民党の変遷に関してはあまり語られていなかったです。
もう一つ。
現在、反日路線を展開しているのは、外省人二世を中心とする新党で、国民党はどちらかというと穏健派であるということ。
小林氏を非難しているのも、こちらが中心です。

 そうそう、小林よしのり氏の”台湾入国禁止”は、近々解消されそうです。
と言うのも、陳水扁総統が「言論の自由は守られるべきだ」との考えを示し、「イデオロギーを理由に入境を拒否すれば、台湾の民主化は中国より劣
る」を発言したためです。
また陳総統は『台湾論』支持を表明した人に対する、野党の公職罷免要求も明確に拒否しました。

 面白いのは、台南の方が、台北より『台湾論』支持が多いと言うこと。
高雄市内の公園には、西洋列強の中国人差別で有名だった「中国人と犬入るべからず」との立て札が立てられたほどだとか(笑)。
読んだ人はご存知の通り、『台湾論』は台北中心で構成されています。
しかし、独立派・反中国派は南の方が多いようで、『台湾論』も高く評価されているようです。ちなみに、陳総統も台南出身だそうです。
無論、台北でも支持運動は広がっており、台北駅前で『台湾論』の無料配布を行っていた市民・学生グループもあったそうです。

 余談ですが、『台湾論』にも登場した国策顧問の金美齢さん。
テレビの討論番組で、中国との統一派支持の立法委員と激しい応酬を繰り返し「あなたはそれでも中国人か?」と言われ「私は中国人ではない。台
湾人だ」と答えたそうです。
その後、急速に注目を浴びるようになり、先月15日再び台湾に戻ったときには、空港は台湾独立派の人が多数出迎え、一部マスコミは「台湾独立派
の新しい精神的リーダーになる」と報じているようです。
更に余談ですが、「新しい歴史教科書をつくる会」会長の西尾幹二氏は、小林氏とは微妙に違った視点で台湾を見ているようである。
既に何度か、間接的に批判し合うような事があったそうですが、私の見解としては”小林氏は情の人・西尾氏は理の人”と見ます。
小林氏は親日派の影響を強く受け、それに反し、反日派には殆ど接触していません。
感情で「台湾好き」と言っているだけの様な所も見受けられると言うことです。

 以上(かなり)長文でした。
あ、教科書問題、語り損ねた(笑)。

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