
93年の4月から95年の7月まで月刊誌に連載されたエッセイをまとめたものです。
渡米前の野茂やブレイク直前のイチローといった旬の選手を取り上げる一方、全盛期をすぎ引退が間近に迫った小錦や霧島といった
選手にもスポットを当てています。
この連載のために特別に本人に取材をしている様子はなく、過去の取材やメディアから伝わるコメントなどを頼りに書かれています。
熱心な取材から選手の核心に迫るというよりも、われわれ読者とほとんど変わらぬ視点から、その選手のプレーを楽しむためのコツを
教えてくれるような内容です。
山際さんの文章の大きな特徴の一つに、「書かれている選手が好きになる」というのがあります。どんな選手でも、世間の風評に流さたり
欠点を掘り下げるのではなく、その魅力を最大限に読者に紹介してくれます。その結果、さほど興味のなかったスポーツにも、
またむしろ嫌いであった選手にも、魅力を感じ、興味を持つようになってしまいます。この本にもそんな山際作品の素晴らしさが
いっぱいに詰まっています。
取り上げられている選手