西表島 2ヶ月間サバイバル生活







西表島 2ヶ月間サバイバル生活
 2005年3月17日〜5月21日 笹平


 西表島には過去に2002年の秋と2003年の夏に訪れ、今回で3度目になる。
 これが最後の西表島サバイバル生活になるので、存分に大自然を満喫するために、前回の1ヶ月間サバイバルよりも倍の、2ヶ月間サバイバルをやる事に決めた。





・3月17日(晴れ) 羽田−石垣島−西表島−南風見田
 石垣島はすでに夏の日差しが照り付け蒸し暑く、離島桟橋には水着姿の若者がベンチに座っていた。

 近くにある郵便局に行き、帰りの衣類が入った荷物を預けるため、西表島の郵便局へ局止めで送る準備をする。係員に2ヵ月後に荷物を受け取ると言うと、3週間までしか駄目ですと返ってきた。何か良い方法があるか考えたけれど、仕方が無いので諦めるしかない。




 あわただしく買い物を済ませ、12時の船で西表島へ向かった。大原港から大原郵便局へ行き、自宅から送っておいた重さ30キロのザックを受け取る。近くのスーパーで泡盛などを買い込み、この時点で荷物の総重量は60キロを超えている。ここからタクシーに乗り道路終点の南風見田の浜まで移動した。ここにある東屋のテーブルに荷物を広げ、5月分の食料と帰りの荷物を砂の中に埋めてデポする。

 予定では鹿川へ向けてさらに進む予定だったが、とても暑いので今日の行動はここまでとした。南風見田の海では今がモズクの旬で、モズクを採っている人や泳いでいる人達がいる。さっそくシュノーケルを付けて初泳ぎ。浅瀬にはモズクがまとまって辺り一面にあり、海の中に座って丁寧に砂を落としながら水筒に入れて採った。

 夜、東屋でモズクをつまみに泡盛を飲む。あまり酢は好きじゃないが、モズクはしょう油だけより酢を入れた方がとてもおいしいと感じた。余ったモズクは塩漬けにして砂の中に埋めておく。

 夜中、寒くて目が覚める。気温を見ると17度だった。夏の服装しか持ってきてないので、雨具を着込んでもシュラフカバーだけでは寒くてほとんど眠れない。


大原郵便局 南風見田の東屋


・3月18日(曇り時々晴れ) 南風見田−クイラの岩場
 ザックの重量は50キロはあり、担ぎ上げるだけでも一苦労する。3年前に来た時には2時間で行けた所まで、今回は4時間もかかった。ここからゴムボートにザックを乗せて、海の上を引いて行く。非常に楽になり、ペースを上げて進むことが出来る。やがて潮が引いてリーフが現れ始めると、ゴムボートの底を擦るようになり、クイラの岩場手前ではほとんど進まなくなった。


海岸線を歩く ゴムボートでスイスイ


 クイラの岩場からはゴムボートに乗って海を渡る予定だったが、風と波には歯が立たず、ゴムボートはあえなく撃沈。もうすぐ暗くなる時間なので、急いで絶壁の岩場に取り付く。ロープが2本下がっていて、1本は頼りない物だった。荷物を3個に分けて2個はロープに結び、もう1個は背負って登る。登り終った所で体をロープで固定し、残りの荷物を引き上げ始めるが、一番重い荷物が出っ張った岩に引っ掛かり、全く上がって来ない。岩場から身を乗り出し、やっとの思いで荷物を引き上げた。

 すでに日は沈み薄暗くなっている。ヘッドランプを付けて横になれる所を探しながら海岸を降りて行くと、岩棚を過ぎた所で半洞窟状のスペースを発見しホッとする。近くの岩場には水が流れているのでもう安心だ。おかず調達に海へ行き、モリでいいサイズのイシガキハタを突いて刺身で食べた。
夜中、気温は15度まで下がり、今日はひどく疲れているのに寒くて何度も起きてしまう。


クイラの岩場 総重量50キロの荷上げ


・3月19日(曇り時々晴れ) クイラの岩場−鹿川
 出発してまもなく岩場の所で行き詰まる。ここは潮位が低ければ海周りで行ける所だが、今は無理そうなので10メートルほど小さく高巻いた。その後、アップダウンのある巨岩帯を重い荷物でヘタリそうになりながらも、必死になって通過し、今回のベースキャンプ地である鹿川に到着した。

 テントとタープを張り、さっそく獲物の調達にかかる。ルアーを投げ魚をゲット。砂浜を歩いているカニを捕るために、バケツを砂の中に埋め、落とし穴を仕掛けたりもする。翌日、カニが4匹入っていた。


半洞窟状で野宿 鹿川の浜
鹿川まで担いで来た食料と道具 カニの落とし穴


・3月20日(快晴) 鹿川
 キャンプ地周辺を散策してみる。野生のバナナやパパイヤが多くあり、青いパパイヤは野菜として炒めたり 味噌汁で食べた。

 夜釣りをすると、大きな魚が10号のハリスを次々に切ってしまい、釣りにならない。

・3月21日(晴れ) 鹿川
 磯へ釣りに出かけ、ブルーの魚が2匹釣れた。イラブチャー系の魚は身がやわらかいので好きじゃないからリリースする。

 昼に小麦粉でうどんを作ってみる。以前、薄力粉で作ったら失敗したので、今回は強力粉を持って来た。小さなまな板では細く切るのが大変だったが、予想に反してコシがあって良いうどんが出来た。
 明日は移動するので、後半分の食料や酒などを鹿川の浜にデポする。


うどん作り うどんが出来た 
野生のパパイヤを調理 ハマダイコンの葉


・3月22日(晴れ、夜から嵐) 鹿川−ウダラ
 早朝、浜に打ち上げられた生きているスルメイカを発見。刺身と塩辛と網焼きで食べる。荷物が多いので撤収に1時間30分もかかった。鹿川から山を越えてウダラへ向かう。途中、ウダラ川の中間地点にある崎山へ続く分岐の所に食料をデポする。

 ウダラに到着すると、2年前には三人ほど住んでいる人がいたが、現在は一人だけになっていた。夕方、飯の準備をしていたら、分岐の所にガスボンベを全てデポしてしまった事に気づく。ここにいる数日の間は、焚き火に頼るしかなさそうだ。


イカをゲット ペットボトルに入れた米や食料をデポ


 夜から雷雨になり、西表島に来て以来始めての雨となる。やがて深夜には、雷がバンバン鳴り猛烈な雨と強風が伴い、まるで台風のような嵐になった。強風でテントが今にも潰れそうで、物凄いスコールと5秒間隔で鳴っている雷には驚いた。こんな状況では外には出れないので、たとえテントが潰れてもテントの中でじっとしてるしかない。この状態が1時間ほど続き、さらに3時間後に再び同じような嵐がやって来た。

 今まで経験した事の無い嵐が過ぎ去ったのは、朝方の5時だった。器に溜まった雨水の量から、二回の嵐で200ミリくらいの雨が降ったと思う。

3月23日(曇り) ウダラ
 ほとんど眠れないうちに朝になり、海を見ると濁流で海全体が濁っていた。昨日の夜からずっと強風の北風で、たまに20メートルくらいの強風が吹き付けている。

 昨日集めた薪は濡れていて、ライターでは火がつきそうに無い。焚き火をしないと何も食べることが出来ないので、あまり湿っていない立ち枯れしている木を集めて薪に使う。それでも簡単には火がつかないので、次回から消し炭を集めておき、これを着火剤として使った。

 大学の4人パーティーが鹿川からやって来た。ここで一泊して、明日は船浮に行くそうだ。学生達は浄水器を使っていて、その隣で濁った川の水を水筒に汲んだら驚いていた。

・3月24日(晴れ) ウダラ
 風も無く良い天気になり、海へカキを探しに行く。ミナミコメツキガニが潮の引いた干潟に大群で群がっている。警戒心が強く、近寄ると回転しながら砂に潜って隠れてしまう。昼過ぎからウダラ川へ行き、釣りを始めると急に強い北風が吹き始めたので中止し、マングローブ林の散策に切り替える。マングローブ林の中にある水溜りには大きなシレナシジミがあちこちに転がっているが、この貝は大きな殻の割には身が小さいので拾わない。

・3月25日(晴れ) ウダラ
 今日、33歳の誕生日をウダラで迎えた。強い北風も納まり、穏やかな東風に変わる。
 廃材を使って小さな炭ストーブを作る。火力は弱いが意外と使いやすいので、ガスコンロの代用になる。

  夕方、テントの横に立つ木に登り、乾燥して縮んでいるキクラゲを採る。

自作の炭ストーブ 西表島の天然キクラゲ


・3月26日(晴れ) ウダラーアヤンダ川ーウボ川ー崎山 (山越えルート)
 満潮時にウダラ川を渡渉するとザックが濡れるので、干潮の時間をみてウダラのキャンプ地を出発する。

 ウダラ川を登り、分岐の周辺にはテープがたくさん巻いてある。デポした食料を回収し、コルを目指して斜面を登る。道は無くテープを頼りに林の中を進んだが、いつの間にかルートから外れてしまった。尾根に出た所で木登りをしてコルを探す。コルは下の方で、かなり登り過ぎていた。

 尾根を下りコルに着くと、しっかりした道があったので驚いた。この道はウダラと崎山を結ぶ旧道で、現在はイノシシ猟などに利用されているようだ。尾根沿いに付けられた道は枝沢を越えると、沢通しの不明瞭な道に変わった。赤テープに助けられアヤンダ川本流まで来ると沢登りに変わるが、水量は少ないのでほとんど濡れずに進んで行ける。アヤンダ川上部から再び道が現れると、まもなくコルに到着した。

 コルからは反対側のウボ川へ下る。ヤブっぽい道に赤テープがあり、シダ植物をかき分けて進む。途中、右岸から左岸にルートが変わり、やがて河口のマングローブ地帯になる。川の中は泥深くて身動きがとれなくなるので、マングローブ林の中を進み崎山湾の広い干潟に飛び出した。

 崎山村跡には2年前に人が住んでいたが、ボロボロになったテントがあるだけで誰もいなかった。ここには大きなデイゴの木が数本あり、真っ赤な花が咲き乱れている。テントを張り、水場に管を設置して汲みやすくした。ここは夜になるとカエル、大コウモリがうるさい。


崎山までジャングル越え アヤンダ川とウボ川のコル
巨大シダ植物 ドロドロ地帯のウボ川を歩く


・3月27日(曇りのち晴れ、夜から雷雨)  崎山 
 西表島でシーカヤックが遭難した事をラジオで知る。ガイドと客の3名が強い北風で流され行方不明になっていた。数日前に自衛隊のヘリが飛んでいた事を思い出す。

 崎山村跡の散策と裏山へ続く道を行ってみる。裏山の上部まで整地されたスペースがあり、思っていたより規模が大きい集落跡だった。道はさらに奥へと続き尾根に出た。この道はおそらく反対側の海へ行くルートと思われる。それから、近くの川で魚釣りをすると魚が入れ食いで、40センチの大きなマングローブフィッシュが釣れた。

 昼に3人組が歩いて来た。話をするとサトウキビ刈りの仕事をしていた人達で、仕事は17日に終わったそうだ。

 ここは携帯電話が圏外なので、パイミ浜近くのリーフまで行き電話とメールを使う。リーフで魚をモリで突いていると、先程の3人組が来てシャコ貝探しを始めた。帰る途中でタカセ貝とクロチョウ貝を見つけた。


崎山御嶽 デイゴの花
ヤエヤマアオガエル マングローブフィッシュ


・3月28日(晴れ時々にわか雨) 崎山 
 川にカニ網と大ウナギの仕掛けをかける。その後ミナミクロダイを釣る。

・3月29日(曇りのち雷雨) 崎山 
 大ウナギの仕掛けにライギョの仲間がかかっていた。この魚はおいしくないのでリリースする。カニ網には何も無し。昼過ぎから雷を伴う大雨で何もできない。

・3月30日(曇り) 崎山−パイミ
 昨日の夜からずっと風が強い。テントを撤収してパイミ浜へ移動する。シャコ貝3個とタカラ貝を4個拾う。前回、パイミ浜にテントを張った場所は風がまともに当たるので、水場入り口から10メートル林の中に入った所にテントを張る。

・3月31日(曇り時々晴れ) パイミ
 周辺を散策する。昔、人が住んでいた形跡がいくつかあり、裏山の斜面にはヤシガニが掘った巣穴が多い。ここの川は小さな沢になっていて魚釣りはできないので、大ウナギの仕掛けをかけた。

 干潮時にリーフの先端で釣りをして、魚を2匹釣る。リーフの浅瀬でタコがスミを吐いて逃げているので、バールで捕まえた。


パイミでのキャンプ ヤエヤマサソリ
タコ 獲物


・4月1日(曇りのち晴れ) パイミ
 拾った鍋で海水を沸かして塩作りを始める。夜の9時からヤシガニ探しに出かける。すぐにヤシガニ(中サイズ)を捕まえた。ヤシガニは小さくてもハサミが強力なので、素手で捕まえるのはとても危険だ。今回は大きな網の袋を使った。

 山の斜面の所で木の根元に掘った巣穴の中に、大きなヤシガニの足だけが見えた。棒で突いても出てこないので、下側にある巣穴から枯れ枝でいぶしたがダメだった。諦めて戻る途中、沢沿いで大きなヤシガニを捕まえる。それから、沢の中をライトで照らしてモクズガニを捕まえた。この時、大ウナギがいたのを確認する。テントに戻った頃には深夜の1時を過ぎていた。

・4月2日(晴れのち曇り) パイミ
 朝から北西の風が強く、海は高波でとても入れないくらいだが、テン場は林の中なので風の心配ない。海水を何度も足して300グラムほどの塩が出来上がった。昼にヤシガニ(中サイズ)を茹でて食べた。身はタラバガニとほとんど同じ味で、腹の中にあるミソは、ほろ苦くて濃厚な味がする。

 ここの沢にもテナガエビがたくさんいる。しかし、そう簡単には捕まえられない。今回、ペットボトルを使ったりしたが、一番多く捕れた方法は夜突きだった。


海水で塩作り ヤシガニ


・4月3日(晴れ時々曇り) パイミ
 今日も朝から北風が強く、海で漁はできない。朝、沢へ見に行くと大ウナギがかかっていた。体長50センチの小さな大ウナギ。晩飯の蒲焼が確定する。

 昼にヤシガニ(大サイズ)を茹でた。お腹一杯になって少し残す。

 夕方、大ウナギを調理するが、皮がなかなか切れない。頭と骨を焼いてウナギのタレを作る。炭火で焼いて大ウナギの蒲焼を食べた感じとしては、少し泥臭い、身が締まっていて硬い、皮がゴム、油分ナシ、背ビレの骨が気になる。後から蒸したら身が柔らかくなり、かなり改善された。普通のウナギと比較すると、まったく話しにならない味だ。

 夜、8時からヤシガニ探しに出かける。前回、ヤシガニの足だけが見えた巣穴近くで、特大のヤシガニを発見。足の大きさからして、あの時のヤシガニに違いない。足を広げると50センチを超える大きさなので、捕まえるのに時間がかかった。重量が2キロはあり、ずっしりと重い。


オオウナギをさばく オオウナギの蒲焼
特大のヤシガニ


・4月4日(快晴) パイミ
 パイミ浜周辺を散策する。浜の北側にも1ヶ所だけ水場、テン場があった。

 夜になると上空は星がきれいに見えて天の川も良く見えた。9時から南十字星を見に、ヌバン崎まで潮が引いて浅くなったリーフを歩いて行く。夜の海は一人だと怖い。40分でヌバン崎に到着。ここまで来ないと南の空が見えないので苦労する。南十字星は下のほうにある雲に隠れて見えなかった。水平線ギリギリの10度くらいの角度に見えるので、この雲があると南十字星の全体を見ることができない。帰り道、大きなマツカサ貝をたくさん捕り、12時ごろテントに戻った。


・4月5日(快晴) パイミ
 朝の気温は13度で、昨日の夜は寒くて1時から4時までの3時間しか眠れなかった。日の出前に浜に出ると、寒さで動けず巣穴に戻れなくなったカニを6匹拾う。

 昼には28度まで気温が上がり、真夏の日差しになる。ヤシガニ(特大サイズ)を茹でて食べる。カニミソの油がギトギトですぐにお腹一杯になり、3分の1残す。夕方になってもお腹が空かないので、米は炊かないでおく。夕飯は残ったヤシガニとマツカサ貝で済ませた。


茹でると赤くなる マツカサ貝とヤシガニ


・4月6日(快晴) パイミ
 少し風邪ぎみで体がだるい。今日は紫外線が強烈。前に捕まえたウツボがバケツから脱走して近くで死んでいた。米に水を入れずに火にかけて焦がした。

・4月7日(雨のち曇り) パイミ
 昼には雨が止み、ウエットスーツを着て海に潜る。サザエ、タカセ貝が3個づつ捕れた。浜に上がると風があり寒い。沢の水を浴びるともっと寒い。

・4月8日(晴れ) パイミ
 テン場近くでワイヤーを拾ったので、奥の方にイノシシの罠を仕掛ける。昼に海へ行き、岩の隙間にアバサー(ハリセンボン)がいたのでモリで突いたら、海水を取り込んで大きく膨らみ、岩の隙間からなかなか出てこない。モリが根元から折れてしまったが、なんとか引き出し焚き火で丸焼きにして食べた。

 夜、11時過ぎにヌバン崎まで南十字星を見に行く。今の時期は南十字星の南中が12時なので、その時間帯に合わせる必要がある。ヌバン崎に着くと、水平線の上に念願の南十字星が見えた。その後、大潮で潮が引いた海でマツカサ貝50個、サザエとクモ貝を3個づつ捕る。その他にタコを捕まえたが、いつの間にか袋から逃げられた。結局寝たのは朝の4時ごろになった。


海中の様子 サザエとタカセ貝
海中の様子 ハリセンボン獲ったどー


・4月9日(晴れ) パイミ
 9時過ぎに起き、浜に行くとチャーター船でここに上陸した2人組みと会う。今から鹿川まで歩いて行くそうだ。天体観測機器の仕事をしている人がいて、昨日その人も白浜から南十字星を見たようだ。何だかんだと昼頃まで話し込む。

 午後から海に潜り、2時間でタカセ貝を12個、クモ貝を7個、サザエを2個の収穫だった。マツカサ貝を含め、貝を茹でたりする作業が7時過ぎまでかかった。

・4月10日(晴れのち曇り) パイミ−ウビラ川
 テントの撤収で3時間かかった。干潮の時間に合わせて12時過ぎに出発、3時間でウビラ川に着いた。半洞窟の中にテントを張る。

 硬いマツカサ貝の燻製を食べ過ぎて、奥歯の歯ぐきが炎症を起こす。

・4月11日(曇りのち晴れ) ウビラ川−鹿川手前の浜
 朝から釣りをして小物2匹、30センチオーバーのミーバイに逃げられた。2時に出発し、シャコ貝を2個とクモ貝を2個拾う。落水崎と鹿川の中間にある大きな浜でテントを張った。シャコ貝を刺身で食べる。


リーフとウビラ石 半洞窟の中にテントを張る
枝サンゴ シャコ貝


・4月12日(曇り時々晴れ) 鹿川手前の浜−鹿川
 昨日の夜、浜でカニを8匹捕まえた。11時から鹿川へ移動。鹿川にデポした食料と酒を無事に掘り起こす。

・4月13日(曇り) 鹿川
 パンを焼いて、パパイヤのツナサラダを作った。奥にイノシシの罠を仕掛ける。夕方、単独の女性が南風見田からやって来た。

・4月14日(曇りのち晴れ) 鹿川
 リーフ歩きで穴の開いた靴を縫う。昼に揚げパンを作って食べる。

・4月15日(快晴) 鹿川
 朝、浜に行くと大物仕掛けに魚がかかった形跡があったが何もいない。山から青いバナナを1房採ってくる。

・4月16日(快晴) 鹿川
 昼前、海上保安庁の大きな船が来た。ゴムボートで浜に上陸し、いろいろと聞かれた。浜でペットボトルに入った米を拾う。

 東京から来た単独の青年と会う。この人は半年間ほど南風見田のキャンプ場にいて先月東京に帰ったが、今回シーカヤックで遭難したガイドの友人で、ニュースを知り西表島に戻って来たそうだ。
 台湾から飛んで来た飼い鳩が2羽住み着いている。(羽の裏側に飼い主のハンコが印されている)


砂に埋めた食料を掘り出す 鹿川でのキャンプ


・4月17日(曇りのち雨) 鹿川
 昼に30センチの魚を釣り、刺身で食べる。夕方から雨が降り出す。

・4月18日(雨のち曇り) 鹿川
 昼過ぎまで強い雨が降り、テントの中で過ごす。川から泥水が流れ込み海は汚い。

・4月19日(曇り) 鹿川
 大物仕掛けに魚がかかった形跡があり、大きな針が伸びていた。

・4月20日(曇り) 鹿川
 テント内にはアリが多い。毎日食べる量が少ないからすごく腹が減っていたので、今日の夕飯は米2合とシチューと焼きそばを食べたが、満腹にはならなかった。

・4月21日(晴れ) 鹿川
 昼過ぎにガーラの群れが浅瀬に来て、小魚が浜に打ち上がっていた。ガーラは水面の小魚をバシャバシャと食べていて、まるで養殖場の様な光景だ。ルアーを投げるとヒット、すぐにバレる。ダツがメタルジグに歯の跡を多く残し、ボロボロになってきた。


パパイヤのサラダ 刺身とスピリタス
パンを焼いて食べる 鹿川の浜


・4月22日(晴れ) 鹿川−ウダラ
 ウダラへ移動。シークワーサーの花は終わり、あずき大の実が付いていた。ウダラの干潟にはすごい数のミナミコメツキガニがいて、辺り一面にカニの大群が広がっている。

 午後から海へ、海水はまだ冷たい。ウエットスーツを着てイモ貝を2個拾う。

・4月23日(晴れのち曇り) ウダラ
 対岸の岩場にダイビングツアーの船が止まっていたので、昼に船の近くで泳ぐ。岩場でカキを15個くらい持って帰る。急にスコールが降り出し、雨の中テントの上にタープを張った。

・4月24日(晴れ) ウダラ
 ウダラ川でミナミクロダイを釣っていると、船が来てガイドと一緒に3人が上陸し、少し話をする。

・4月25日(曇り時々雨) ウダラ
 スミストーブでコーヒーを沸かす。ウダラに来てから蚊が多い。朝の気温はだいたい24〜25度。

 干潮時にイモ貝探しに行き、イモ貝を6個とクモ貝を1個拾う。甘い物が無性に食べたい。立ちくらみが最近多くなる。


ウダラのキャンプ地 イモ貝を焼く


・4月26日(雨) ウダラ
 朝から雨で何も出来ない。

・4月27日(晴れ) ウダラ−船浮
 濡れた物を乾かして、2時に出発する。1時間30分でイダの浜に到着し、2年前と同じ場所にテントを張る。その後、売店へ行き泡盛などを買ったら、ピーマンとトマトを貰う。

・4月28日(晴れのち曇り) 船浮
 朝食、昼食用にパンを500グラム焼く。とても量が多い。昼に栃木県から来た単独の人と話をする。今日から観光客が多くなった。4時から海に潜り、クモ貝とイモ貝を拾う。少し寒かった。

 6時に売店へ行くとダンボールに入った荷物が運ばれて来たばかりだったので、棚に品物を並べる手伝いをした。ビール2本とヨモギ餅を貰う。

・4月29日(晴れ) 船浮
 昨日仕込んだパンを焼く。3年前に知り合った地元の人と一緒に、3時から泡盛を飲む。夕方、そうめんチャンプルをご馳走になって、7時にテントへ戻る。


イダの浜でのキャンプ イダの浜
イダの浜 泡盛


・4月30日(晴れ) 船浮−白浜林道−祖内−浦内川
 朝一番の船に、出航ギリギリ30秒前に乗り白浜へ渡った。バスで祖内の郵便局に行き、余分な荷物を大原郵便局へ送り、買出しをしてから白浜方面へ歩いて戻る。

 旧道に入り、昼過ぎから白浜林道を歩く。1時間後に林道はヤブだらけになり歩き難くなった。しばらくすると道は完全に無くなり行き詰る。周辺を1時間ほど探索したが、辺りは密林で獣道も無いようだ。白浜−大富横断は諦めて戻る。歩いて浦内川まで行き、ウタラ炭鉱の近くでテントを張った。


祖内の郵便局 白浜林道
白浜林道奥 ウタラ炭鉱近くでテントを張る


・5月1日(晴れ) 浦内川−船浦−テドウ山−浦内川(カンビレーの滝)−第1山小屋跡
 朝一番のバスに乗り船浦へ。バスは観光客が多い。船浦から登山口までの道ではカヌーツアーの車がたくさん通る中、パイナップル畑を見ながら歩いて行く。テドウ山の入り口が分かり難いので少し迷う。テドウ山の登山道を行き、途中からピナイサーラの滝上に行ってみる。滝上にはカヌーツアーの客で賑わっていた。テドウ山頂上から北に10メートル進んだ所からは、エメラルドグリーンの海が見渡せる。

 竹の子を何本か採って、浦内川方面の登山道を下る。登山道は少し分かり難い所があるが、赤テープがあり迷うことは無かった。4時に浦内川のカンビレー滝近くに降り立ち、7時に第1山小屋跡に到着した。

 浦内川に入り、全身水浴びをして体を洗う。近くで大ウナギがゆっくりと泳いでいた。


ピナイサーラの滝上 ピナイサーラの滝つぼ
テドウ山頂上 浦内川


・5月2日(晴れ) 第1山小屋跡−古見−大富−展望台
 9時に出発。分岐では古見ルートの標識が外され、大富に抜けるルートだけになっていた。今回は古見に抜けるルートを進む。始めの頃はなんとなく歩けるが、次第に道が分かり難くなった。倒木、シダ類、ツルアダンで道が塞がれている所が多い。

 11時頃、単独で来ていた林野庁の人と会う。落ちている標識を整備していた。話をすると、ここの登山道は現在立ち入り禁止らしい。それと、実際のルートと地形図に書いてあるルートは違っていると言っていた。確かにここに来るまで、木に付いた赤いペンキマークを頼りに歩いて来た。

 前良川沿いの道になると分かり易くなり、最後の方で支流の渡渉が数ヶ所ある。そして、放牧場のわき道を過ぎると道路に出た。

 3時にバス停に着き、バスを待っているとさっきの人と再び会い話が盛り上がる。大富でバスを降り、買出しをしてから展望台まで歩く。展望台は新しく立て替えられていた。
 夕方、ライトで蛾を採集しに来た人と会い、夜には民宿の車で客が6人くらいここに何かを見に来ていた。


横断道 古見ルート 仲間川展望台


・5月3日(晴れ) 展望台−大原−南風見田
 単独の人が2組とトンボのヤゴを探しに来た人が来た。展望台にいると、いろんな趣味の人と会える。11時にここを出発し、キビ刈の人から聞いていたお勧めの食堂の一つである大富のやすみ屋でカツ丼を食べる。

 大原の郵便局に荷物を取りに行くと、3日から5日は定休日だった。荷物は後で取りに行く事にして、買出ししてから南風見田の浜まで歩いた。砂に埋めていた帰りの荷物や食料を掘り起こし東屋で泊まる。
 
・5月4日(晴れのち曇り) 南風見田
 南風見田の浜は、観光客が昨日よりもずいぶん減って20人くらいだ。昼から奥の浜に移動してテントが張れる場所を探す。隣の住人に声をかけてから整備された空きスペースにテントを張った。ここの場所は、3月に目の前を歩いた時には住んでいる人が居たが、最近出て行ったみたいだ。

 テン場の近くを流れる小さな川で、ザックやシュラフカバーなどほとんどの物を洗う。夜、海に入りクモ貝を4個とタカラ貝を捕った。今夜は熱帯夜で暑く汗をかく。


南風見田のキャンプ地 南風見田のキャンプ地


・5月5日(曇り時々晴れ) 南風見田
 浜でのんびり過ごす。

・5月6日(曇り時々晴れ) 南風見田
 大原へ向かって歩いている途中、豊原を過ぎた所でカヤックガイドの人が車に乗せてくれた。せっかくなので、古見の野生生物保護センターまで乗せてもらう。見学が終わってからバスで大富に行き、やすみ屋でしょうが焼き定食を食べる。700円でボリュームがあった。

 大原の郵便局で荷物を受け取り、余計な物は大原の神社にデポする。買出しをしてテントへ戻った。

・5月7日(晴れ) 南風見田
 浜でのんびり過ごす。

・5月8日(晴れのち曇り) 南風見田
 昼からリーフで釣りをするがダメで、泳いで大きなタカセ貝を6個捕った。


ヤマネコセンターまで乗せてもらう 貝を焼く
焼きたてのパンはおいしい 漂着物


・5月9日(晴れのち曇り) 南風見田
 浜で25センチのコトヒキを釣り、昼にカルパッチョを作って食べる。昼からリーフでルアーを投げていたら、足にルアーを引っ掛ける。針が外れないのでナイフで皮膚を切って外した。サビキ釣りで25センチのアイゴが釣れたので刺身で食べる。

・5月10日(曇り) 南風見田
 昼から釣り。小物ばかりなのでシャコ貝探し。リーフでシャコ貝を見つけた。

・5月11日(晴れ時々小雨) 南風見田
 昼過ぎにシュノーケルを持って、離れた場所へ遠征する。シャコ貝を2個とタカセ貝を捕った。

・5月12日(曇り) 南風見田
 浜でのんびり過ごす。

・5月13日(快晴) 南風見田
 牛の放牧場へ行き、キノコ探しをする。白色のキノコが数本採れた。帰り道の途中で、道路わきのアセロラを採って帰る。

 夕方からリーフで釣りをする。小さなカニを丸ごと餌にしたら大物がかかった。引きが強いので時間をかけて手前まで寄せると、足元の岩陰に潜り込んでビクともしない。竿をサンゴのすき間にさし込み、急いでモリとシュノーケルを取って来る。

 海に入り岩の隙間を覗き込んでもなかなか魚の姿が見えず、10分くらいかかってモリを魚の頭に刺した。50センチのイシガキミーバイだった。刺身、バター焼き、アラ汁でたらふく食べてもまだ余っていた。

 夜の10時に南十字星がハッキリと見れた。


スク(アイゴ) アセロラ
ミーバイ(ハタ) ミーバイをさばく


・5月14日(曇り時々晴れ) 南風見田
 気温が29度まで上がりとても暑い。浜でのんびり過ごす。

・5月15日(曇りのち晴れ) 南風見田−大原
 昼過ぎに南風見田の浜を出発。大原のスーパーで本マグロの刺身を買い、デポを回収して港に行く。東屋には蚊が多く、防波堤に移動。ここにも蚊が多く、虫除けスプレーをかけても蚊の音が気になって一睡もできず朝を迎えた。

キャンプ場もある サキシマスオウノキ

・5月16日(晴れのち雨) 大原−石垣島
 朝の6時から仲間川遊覧船乗り場へ行き、防波堤で1時間ほど寝る。9時から遊覧船に乗り仲間川を見学。

 11時の船で石垣島へ行くと雨が降っていた。バスターミナルに荷物を置き、街の中を散策する。

 南楽園キャンプ場へバスで移動。テントを張る時、ムーちゃん(キャンパーネーム)がいろいろ教えてくれた。中央の休憩所近くにテントを張り、夜はここの長期キャンパー達と一緒に酒を飲む。ここのキャンパーはみんな外見は濃い感じだけどすぐに慣れた。

・5月17日(晴れ時々にわか雨) 石垣島
 キャンプ場のレンタサイクル(1日250円)で街へ行く。とても暑く真夏の太陽だ。食べ放題の店ガストロへ行き、焼肉を食べまくる。

・5月18日(晴れ時々にわか雨) 石垣島
 今日もレンタサイクルで街へ。今日も暑いのでエアコンが効いた場所で涼む。キャンパーが毎日食べに行く食堂さつきに入る。日替わり定食だけセルフサービスとは知らずに座っていたら、店員に声をかけられた。ご飯と味噌汁はお替り自由で500円。午後から図書館に行き、インターネットが無料で使えるマルチメディアセンターに行く。夕方、近くのビーチでひと泳ぎしてキャンプ場へ戻る。


南楽園キャンプ場 石垣空港
パイン畑 キャンパーに人気がある食堂さつき


・5月19日(晴れ時々にわか雨) 石垣島
 レンタサイクルで石垣島の中央部を一日かけてぐるっと周る。パイナップル畑にはまだ小さなパイナップルがたくさんあった。

・5月20日(雨時々曇り) 石垣島
 3年前に西表島の崎山で会った人とキャンプ場でばったり会う。この人は去年の夏に鹿川で過ごし、そこにビーパルの取材が来て、ビーパルに載っていると言っていた。明日、鹿川へ行くそうだ。後日、ビーパルを見たら鹿川に住んでいる様子が書かれていた。

 昼にキャンパーに教えてもらった、なかよし食堂で500円のしょうが焼き定食を食べる。

・5月21日(晴れ) 石垣島
 キャンプ場からバスで空港へ移動。長かった西表島での2ヶ月間サバイバル生活が終わる。昼の飛行機に乗り、夕方には茨城に戻った。