ロザンナのために

FOR ROSEANNA

1997年アメリカ映画  カラー98分

監督 ポール・ウェイランド

出演 ジャン・レノ マーセデス・ルール ポリー・ウォーカー
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2001/5/20

 イタリアの小さな町で飲食店を営むマルチェロの妻ロザンナは心臓病のために余命幾ばくもなかった。彼女の願いは幼くして亡くなった娘の隣に埋葬されることだったが、町の墓地にはあと3つしか空きがなかった。町から死人が出なければ墓地は埋まることはないのだと考えたマルチェロは、妻の願いをかなえるために必死の努力を繰り広げる。ちょっともの悲しくて、ジーンと心が温かくなるラブストーリー。

町の墓地はあと3つ。妻にはすこしでも長く生きて欲しいけれど、墓地が埋まるのは困る。マルチェロには大変なジレンマです。とにかく、町の人々が健やかに暮らせるようにと(!)、マルチェロは東奔西走します。東に交通渋滞があれば行って交通整理し、西に重病の人があれば行って励まし、北に輸血を必要とする人があれば行って自分の血を提供し、南に飛び降り自殺しそうになっている少年がいれば行って説得に力を尽くす。病院にはいつもマルチェロの姿があり、重体の人を励まし続け、店のお客にはたばこは命を縮めるから吸いすぎに注意しろ、と諭す。カウンセラーもお医者さんも顔負けの活躍ぶりです。それもこれも愛する妻のため。・・・わかってはいても、マルチェロが必死になればなるほど爆笑してしまいます。そこまでやるの!?の連続。それもあの強面のジャン・レノが東奔西走するのですから、面白さも倍増するというものです。
妻のロザンナの方は、もう少し冷めていて、夫の奮闘ぶりを苦笑しながら見守っています。
妻が余命幾ばくもないという悲しい状況。でもマルチェロがその悲しみに打ちのめされずにすんでいるのは、多分妻のお墓を確保するという絶対的な使命のためなのでしょう。ロザンナはそれを悟っているのかもしれません。

マルチェロがどんなに奮闘しても人には寿命があるもので、闘病むなしく息絶える人が出ます。そして事故に合う人も出て、あげくに自殺者まで出るから大変!3つの空きはあっという間に・・・。絶対絶命のマルチェロは、後先考えずにひたすらお墓確保作戦に邁進します。

テーマがお墓で、愛する妻が余命いくばくもないというのに、こんなに面白おかしい展開で良いのか、と思うほど、ギャグが効いていて面白いです。マルチェロの行動を裏打ちしているのが、絶対的な妻への愛だからこそ、嫌みがなく見ていられるのでしょうね。こんなに愛されたらロザンナは幸せですよね。

ラストまで気が抜けない展開で(これは絶対!)、面白おかしいけれど、ジーンとくるハートウォーミングなお話です。熱いジャン・レノも、落ち着いたマーセデス・ルールも人生を知った熟年の旨味を良く出しています。


☆人は墓のために生きるにあらず。人生を楽しむべし。


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