バスカビルの魔物



坂田 靖子
今週のおすすめマンガ
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2002/2/10

坂田靖子の描く爆笑ミステリーショートショートです。
シャーロック・ホームズやワトソン博士、クルーゾーにスクルージまで、あの人この人が次々に登場して思いっきりパロディを見せてくれます。

どれも面白いけれど、特に笑ったのは「塗装迷路」かな。いきなり、リチャード・ギャンブル、職業医師。身に覚えのない妻殺しで逃走するはめに。そしてとあるモーテルに泊まると、骸骨の母を背負ったモーテルの経営者が出てきて、ボタンインコがいっぱいいる部屋に泊められて、トウモロコシ畑で飛行機に追われて・・・もう、映画ファンならすっかりおわかりでしょう。こんなパロディが詰まっているのです。

修道院ミステリーも面白い。推理マニアの牧師さんが、お葬式の最中にひたすら推理していたり(笑)。

タイトルにもなっているバスカビルや、赤毛の父親がいなくなった話など、シャーロキアンも満足でしょう。
それから、勿論ABC順で殺されていく連続殺人に、無人島と言えば・・・そうあの人のパロディも忘れられてません。

バビルの塔、カインとアベルにノアの箱船など、聖書から題材を取った話も面白いです。

昔、坂田靖子の映画に関するエッセイを読んでかなり詳しいな、と思ったものですが、やはり良くわかってる。セシル・B・デミルだ、イリヤ・クリアキンだと何気なく出てくる名前にも思わず笑いが止まりません。

おなじみのそこはかとないのんびり感も漂う坂田ワールド。久しぶりに笑えるマンガに出逢いました。

☆ミッキー・ロークにトム・クルーズにジェリー・ルイス、ドナルド・プリューゼンス(笑)。みんな登場人物の名前です。


早川書房にて刊行

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