こちらゆかいな窓ふき会社
The Giraffe and The Pelly and Me

ロアルド・ダール
Roald Dahl

評論社
おすすめ本
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2002/8/

少年ビリーは近くにあった昔はお菓子屋さんだったという家をいつも憧れの目で見ていました。そこをお菓子屋さんに戻すことが彼の夢だったのです。しかし、ある日その家は売れ、引っ越してきたのはキリンとサルとペリカン。彼らが始めた商売は「はしご不要窓ふき会社」でした。ビリーはひょんなことから彼らと親しくなります。彼らの元に早速仕事の以来が舞い込んだ時、ビリーも同行することになります。依頼者は近くに住むハンプシャー公爵で、窓が677もある大豪邸に住む大変なお金持ちでした。高い窓は拭けないだろうという公爵の言葉を尻目に、窓ふきトリオは大活躍。


素直に楽しめる動物ファンタジーです。キリンとサルとペリカンが起こした窓ふき会社。どんな高いところでもはしごいらずで窓ふきが出来るのが売りです。はしごの代わりは勿論キリン。キリンの長い首をよじ登ってサルが窓を拭き、ペリカンはそのくちばしに水をいっぱいためて飛び立ち、サルの側でバケツ代わりを務めるのです。・・・と聞けば大いに納得できる設定なのですが、ではこんなこと自分なら考えついたかと言えばノン。やっぱりロアルド・ダールの卓越した想像力の賜です。

窓ふきトリオは窓を拭いている間に何と公爵夫人のダイヤモンドを物色している泥棒を捕まえます。ペリカンが泥棒を口の中に入れて舞い降りますが、ピストルを構える泥棒を口の中から出したら皆撃たれてしまいます。口をつぐんだままのペリカンを囲んで皆大弱り。ペリカンのこの泥棒捕獲作戦も笑えます。確かに逃げ場がない。警察の護送車よりずっと強力そう(笑)。ダイヤを盗まれたのを知った元オペラ歌手の夫人が「私のダイヤは海の向こう、帰ってきてよ私のダイヤ」と「マイ・ボニー」の節で歌うところは思わず一緒に「マイ・ボニー」の節をつけて歌ってしまいました。こういうミュージカル的な要素が入っているところもダールの楽しさだと思います。

例によってお菓子への憧れ。世界各地の変わったお菓子や、ワンカ工場直送の愉快なお菓子の数々も登場する楽しいお話です。

☆実は公爵はアフリカ動物の専門家だったり、突然トントン拍子でお話が進むところは子供向けの枚数に押さえたかったからかな?


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