オズの魔法使い
The Wonderful Wizard of Oz

ライマン・フランク・ボーム
L.Frank Baum

早川文庫 他
おすすめ本
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2001/3/26

 カンザスの大平原におじさん、おばさんと暮らす少女ドロシーは、竜巻に巻き込まれて愛犬トトと一緒に家ごと飛ばされてしまいます。着いたのは不思議な国。家に帰りたがるドロシーに、居合わせた良い魔女グリンダはエメラルドの都に行ってオズの魔法使いの助力を得るように、と話します。そしてドロシーの、家を目指しての大冒険が始まります。都を目指す途上、ドロシーはかかし、ブリキの木こり、臆病なライオンと出逢い、ともにエメラルドの都を目指すことになります。皆それぞれオズの魔法使いに陳情して手に入れたい物があるのでした。さてこの旅は成功するのでしょうか。

アメリカが生んだファンタジーの最高傑作です。アメリカ人にこれほど愛されているストーリーもそんなにはないのでは?オズの絡んだお話はあちらこちらに出てきます。「ツイスター」の竜巻追跡装置もその一例。映画ファンだったら、ジュディ・ガーランドのミュージカルもご存じですね。主題歌「虹の彼方に」は映画を離れてポピュラー界のスタンダードナンバーになっています。

家ごと竜巻に乗っていってしまうというのがまずアメリカらしい豪快さです。古い屋敷のタンスを開けるとオズの国につながっているわけではないのです。竜巻に巻き込まれるのですよ。それも家ごと!着いたのはオズの国。灰色の大草原に暮らしていたドロシーは、突然満艦飾に着飾った人々の国に行き着きます。これも面白いですね。映画では白黒からいきなりカラーに変わりますが、うまい演出だと思います。

登場人物達はそれぞれの望む物を手に入れるためにエメラルドの都に向かいます。これもアメリカ的かな?悪いものと闘うためでも、理想のためでもない、自分の望む物を手に入れるために進む。西部開拓時代の名残ですよね。でも、それがとても自然に感じられます。

脳みそが欲しいかかしは時々詰め物を入れ替えてもらい、ハートが欲しいブリキの木こりは涙もろくて泣くとさびるために常にドロシーに油を差してもらい、臆病なライオンは犬のトトに怯える臆病さを克服する勇気を望みます。このキャラクターたちは最高!ちょっとシュール(相当かな?)だけれど、愛すべきキャラクターです。ちなみに私はブリキの木こりが一番好きです。旅の途上も、食料の心配と調達風景を欠かさないところも妙に現実的で笑えます。

それからお気に入りは良い魔女グリンダ。この人、自分で自分のことを「私は良い魔女グリンダ」と名乗ってはばからない(笑)。ただのグリンダではなく、「良い魔女グリンダ」と名乗るのです。初めて読んだときから、このフレーズが気に入ってしまって「私は良い魔女グリンダ」と時々呟いていたものです。人が聞いたら「?」ですね。

でもただの冒険物ではおさまらないとても深い意味をこの物語は内含しているのでどうぞじっくり味わって読んで下さい。

続編もいっぱい出ていて、キャラクターも沢山増えますが、カボチャ頭のジャックなんてファンタジー界最高のキャラクターの1人だと信じています(笑)。

昔々どっぷりはまったファンタジーの傑作です。楽しめること保証付き!

☆「大草原の小さな家」のドラマファンは「なつかしい故郷へ」の放映前に、この映画を御覧になることを絶対お勧めします!タイトルからゲストから思いっきりこの作品に引っかけているので知っていると気分は「ビンゴ!」。
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