パット・パワーズ

2003/11/23
パット・パワーズ  Pat Powers
1958年2月13日生まれ アメリカ 197cm

ロス五輪から85年のワールドカップそして翌年の世界選手権と、アメリカが天下を極めた時のアタッカーがこのパット・パワーズでした。それまでセッター対角と呼ばれていた一番地味なポジションにアメリカの監督のダグ・ビイルは背の高いパワーヒッターを配してエースの役目を与えました。それがやがてスーパーエースと呼ばれるようになったポジションです。言ってみれば、パット・パワーズはスーパーエースの第一号ということですね。当時としては大きいその身長から、彼は次から次へと疲れ知らずでパワフルなスパイクを打ち続けました。小技を効かせるとか、うまく打ち分けるとかそういうことはほとんどなしに、とにかく気持ち良いほどバンバンコートにボールを突き刺したものでした。おまけに彼はスパイクだけが凄いのではなく、自称コブラサーブというサーブも凄かったし、相手方がジャンピングサーブを打ってきた時は、彼も入って3人レシーブ制になったものでした。それが結構レシーブがうまいのです。ダグ・ビイルがサーブレシーブが出来ない者はチームに入れない、と言ったその通りでした。
とにかく彼は底抜けに明るい性格でした。少々のミスなど気にしない豪快さ、悪く言えばあっけらかんとしたところがあって、例えアメリカが劣勢に陥ってもやっぱりあっけらかんと試合を進める彼は、ある意味救いであったかもしれません。彼はとにかく逸話に事欠かない人です。例えば、ロス五輪の前のプレ五輪で試合中にベンチにいた彼を選手交代で出そうとしたのに、何と彼は行方不明だったという話もあります!その時彼は何をしていたのかというと、体育館の他のところでバスケをしていた人たちがいたので仲間に入って遊んでいたとか。公式の試合中ですよ、勿論(苦笑)。監督からきついお灸を据えられたことは言うまでもないですが、それでもめげない彼でした。
彼の底抜けに明るいキャラクターは、アメリカチームの一際大きい太陽でした。彼はリーダーシップを発揮するタイプというわけでもなく、チームのムードメーカーというわけでもなく、ただいつも我が道を行くタイプだったんですが、そこが良かったんですね。パットさんというと、色々な笑いと共に思い出す数々。あんなに楽しませてくれたエースは希有ですね。


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